1日目(19日木曜日)
今回のツアーは羽田発10:30とのんびり、のんびりは良いのだが空港までの電車がラッ
シュ時間帯である。座ってゆっくり羽田までは不可能だった。
やはり早い時間帯の出発が楽である。
満席の飛行機は羽田を予定通りに出発、予定通り伊丹へと到着をした、添乗員はいるが、
いつものお迎えのガイドがいない、添乗員に案内されてバスに向かう、バスにもガイドが
いない?
荷物を宿泊地別にバスの荷物室に積み込み参加39名全員乗せた下電バスは一路灘へと向
かう、添乗員からガイドの説明がある。ナビゲーションシステムを使ったガイドだそうだ。
ナビの指定の地点に入るとガイドの説明がテレビから始まる。何か味気ない。
良い天気の中、バスは阪神高速を通り灘へ到着。最初のポイント「沢の鶴」の見物だ。
資料館に案内され、10分ほどの酒造りビデオを見せられた後、一通り見物をする。
最後は関所に案内をされ試飲をする。やはり美味い。美味いついでにバスの中で飲むため
に四合瓶を1本買う。
次は神戸の北野異人館通り散策だ。元小学校跡に作られた観光バス用駐車場に到着、他
の客は添乗員と共に何処かへ消えてしまった。我々4名は取り敢えず一服をして異人館通
りへと向かう。天気が良い、気持ちも良い。神戸も坂の街だ。異人さん情緒たっぷりの建
物がずらっと並んでいる。恐ろしいほどの敷地を持つ豪邸もある。「こりゃ固定資産税は
凄いだろう」なんてことを貧乏人は思いながら、通りを抜け「風見鶏の館」なるところへ
と足を運ぶ、建物の前は広場になっており絵描きさんがたむろして絵を描いている。才能
のあることは良いことだ。将来ん億円になるだろう。こちらはモチなら描けるが。
風見鶏の館の隣に北野天満宮の階段が見えた、ここの上からだと眺めが良かろうと上っ
てみた。神戸の街が180度開けて見える。観光客のほとんどはここを素通りして行くので
空いていて気持ちがよい。しばし休憩をする。
天満宮を出て、来る途中に確認をした神戸牛千円ステーキの店に寄る。さすがに千円、
小さくて薄い、何処の神戸か分からないが、久しぶりのステーキは美味かった。
バスは次の目的地、舞子公園に向かい国道を走る。ここは明石海峡大橋の本土側の取付
地点だ。淡路島まで綺麗に眺められた。こんな大きなものをよくぞ造ったものだ。しばし
淡路島を眺め、明石城趾公園へと走る。ここは明石駅の真裏にある城趾だ。特にどうのこ
うのと言うほどのところでも無い。あちこちにある城趾公園と変わりないところだった。
六甲山夜景までの時間潰しにでも選んだ地点なのだろう。さあ初日最後のポイント、六
甲山の夜景だ。裏六甲から上って行く、カーブのセンターライン上にローリング族防止の
ポールが立ててあるので大型バスにはきつい、ノロノロで上って行く、それでも到着時の
頂上はまだ明るい、薄暮と言うところか。
1000万ドル夜景と呼ばれているらしいが、これでは1万ドル程度か、19時の出発時間ギ
リギリまで粘って10万ドル程度にはなった。腹も減って来た。バスは今夜の宿泊六甲山ホ
テルに頂上から10分ほど到着、オプションの有馬温泉組を乗せたまま去って行った。
六甲山ホテル、かなり年代物だ。部屋へ案内され「えっっっ」と驚愕、古い狭い汚いを
全て取り合わせた部屋だった。ホテル内にはレストランも大浴場も無いとのこと、夕食は
ホテルを出て道路反対側のホテル経営のレストランでの食事となった。洋食だった。生ビ
ールは小ジョッキで800円。幼児でも腹が膨れないほどの夕食を済ませ、売店へと向かう、
なんとビールの自販機も無い、缶ビールは高い六甲ビールしか売っていない、仕方が無い
ので菓子パンとツマミと瓶焼酎を買って部屋に戻り再度夕食を始める。夜景が見えると言
うことでホテルの屋上に上がり、夜景見物をして部屋風呂に入り一日を終えた。
(旅行アンケートで六甲山ホテルを最悪と書いて来たら、その後ツアー宿泊地から消えて
いた。)
2日目(20日金曜日)
朝のバイキングはまあまあだった、レストランからの眺めは良かった。でも部屋は最悪
なので評価はマイナスだ。朝8時宿を出て別組の有馬温泉へと走る。有馬温泉組は+5,000
円だった。こちらも六甲山ホテルがあんなに酷いと知っていたら有馬にしただろう、露天
風呂もあり食事も大変に良かったそうだ。
有馬を出発したバスは一路高速を姫路へとひた走る、本日のガイドは体調不良でお休み
だそうだ。何度やってもナビが起動しない、OSはWindowsXPだが起動時に固まっている。
結局、時折添乗員とドライバーでガイドするだけで、2日目はガイド無しとなった。
さすがに世界遺産「姫路城」たくさんの観光客が訪れている。外国人も多い。売店のお
姉さんが天守閣入口まで案内をしてくれ「帰りにお待ちしています」の言葉を残して去っ
て行く。桜がまだ残って風で花びらが舞う、城を背景になかなか風情がある。
兎に角、天守閣まで上り殿様の首を取らねばと天守閣へと攻め上る。幼稚園児の団体ま
でが殿の首を狙っているらしい、ガキに先を越されては急ぐ、数分で登り詰めた。
各窓に桟があり、眺めはあまり良くない。幼稚園児が登り詰めうるさくなったので下城
をする。ここはやはり城の全容が良い。天守閣からの眺めはやはり山城が上だ。
次は赤穂城趾だったが、メインは大石神社かも知れない。売店のおやじがハンドマイク
でガイドをしてくれた。ガイド慣れしているので話が上手い。内藏助の墓は確か江戸の泉
岳寺、一度お参りしたことがあるので、これで完全制覇か。しかし赤穂浪士の話そのもの
にはあまり興味は無い。
ブルーラインを通り、一本松展望台なる地へと到着。道の駅だ。瀬戸内海が望める地だ
がトイレ休憩と言う感じか。せっかく寄ってくれたので缶ビールを買う。
岡山市内へと入り、岡山電気軌道の市電と並んで走る。まもなく川を渡り後楽園へと到着、
殿様が道楽で造った庭だが、現代に残る大事な資産だと思う。後楽園・偕楽園・兼六園と
3年前に全て制覇はしているが、兼六園が一番良いと感じる。夜景も今回の六甲で函館
山・長崎と制覇している。やはり函館山が一番だと思う。
時間の関係で岡山城へ寄れないのが少々残念だ。さあ、本日メインの瀬戸内海遊覧だ。瀬
戸大橋、5年前に鉄道で四国から通った。バスでは何年前だったかやはり四国から観光バ
スで通った。でも下からは眺めていない。
高速を瀬戸大橋のたもとで降り、遊覧船乗り場へと向かう、坂道を下り到着。遊覧船は待
機をしていて乗船すると直ちに出船した。エンジン音を唸らせ、元漁師だっただろうと思
われる口の悪い爺さんの今では化石のようなガイドが始まる。次の時代には絶対に聞けな
いだろう。そんなガイドの話を聞きつつ船は坂出方面へと向かってスピードを増す。波し
ぶきが立ち上がる。高さ80mの橋をくぐりUターンをする。西陽に瀬戸大橋が美しい。列
車も走って来た。素晴らしい絵だ。遊覧船の窓が無いともっと綺麗に見えるだろう。
30分ほどの遊覧を終え、バスは再度高速に入り、夕食会場へと向かう。添乗員が夕食は岡
山へ戻りますと言う「えっ!」、1時間も掛けて来たのに戻るのかい、戻りは夕方のラッ
シュなどで1時間半掛かった。美味しい和食膳が待っていると思いきや、なんとビジネス
ホテルのレストランだった。何なのだ。時間制限30分、ビールも飲む暇が無い。大急ぎで
夕食を済ませ、またまた倉敷に戻ってホテルへ着いたのは9時、ホテル前のコンビニで色
々と仕入れ飲んで寝ることにした。夕食は倉敷にして欲しかったとアンケートに書いた。
ここの倉敷国際ホテルはまあまあ、部屋も広く普通の都市ホテルでした。美観地区のすぐ
裏手で地理的にも良いところでした。部屋の案内でレストランのメニューをみたら格安ツ
アーでは無理な値段でした。
3日目(21日金曜日)
3日目は朝6時前に目が覚めました、前夜はアミダくじで見事に当たり、イビキ魔王と同室
だったので睡眠時間は少なかった、そこで昨夜は逃げました。おかげでぐっすりと快眠で
した。ホテルのすぐ裏が大原美術館なので早朝散歩と出掛けました。以前訪れたときのも
の凄い人並みは全く無く静まりかえり、時折通るジョギングランナーの足音が軽やかに聞
こえてるだけの美観地区は風情があり最高でした。この時間帯の美観地区ならまた訪れる
価値はありそうです。20分ほどビデオや写真を撮影したり、散策をしたりしホテルに戻り
ました。
ホテルに戻りバイキング朝食を腹一杯にいただきました。出発は他の客の要請で朝一番
の予定の倉敷美観地区散策の時間を増や、し出発時間が8時半から9時に変更になったので、
部屋でのんびりと過ごしました。この遅らした時間が後々響くことになりました。
バスは昨夜、車庫に戻り、ナビ子を治療したとかで正常に仕事を始めました。添乗員も
ドライバーもこれで一安心でしょう。
次に訪れたのは尾道千光寺公園と言うところです。展望台からは尾道水道が真下に開け、
本土から四国に掛かる3本目の橋しまなみ海道もよく見えます。以前お昼のNHKテレビでや
っていた渡船も行ったり来たりしているのがよく見えました。展望台から「文学のこみ
ち」なる山道を歩き、千光寺と言う寺を参拝し戻りました。11時出発が6名ほど迷子にな
ったとかで遅れて来たため、ここで15分ほどロスタイムが発生しました。
この後、バスは一路呉へと向けてひた走ります。金曜とあって西条インターから向かっ
た国道375号線は結構混雑し、地方選選挙カーなどのウグイス嬢の声を聴きながら呉の大
和ミュージアムに到着したのは昼1時過ぎ、昼は当地で尾道ラーメンでもでもと考えてい
たのでバス弁は頼んでいなかった、2日目もバス弁、初日は空港で買った空弁、三食弁当
じゃ味気ないと考えていたのが大失敗、バスの出発は2時20分になり、昼飯など食ってい
る時間など無い、大急ぎで大和ミュージアムをうろうろし、ラーメン屋かカレー屋でもな
いかと探すが残念ながら見つからない、仕方がないのでミュージアム前のスーパーに入り、
ハンバーガーを購入しバスに戻った。間もなくバスは広島空港へ向かって、またまた来た
道をひたすら戻ることになった。帰路の道も混んでいる。空港へ到着し航空券をもらった
のは4時過ぎ、発時間は4時45分、のんびりビールなんてとんでもない話だ、土産物屋に駆
け込み選ぶ暇もなく買い求め、空の人となりました。
朝の出発と千光寺公園の遅れがなければとつくづく思うが後の祭り、なんとも忙しい貧
しいツアーでした。まともな昼食、夕食も取れず、風呂も二晩とも部屋風呂とは淋しい限
りのツアーでした。
東京品川へ着き、駅ナカの居酒屋で口直しをしようと言うことになり、ここで小一時間
食べて飲んで、ツアー初めて飲食に満足し全員快速で無事に帰宅を果たしました。
のんびり出発、早めの帰着ツアーは少ない時間に無理矢理詰め込むのでスケジュールが滅
茶苦茶です。今度は早めの出発、遅めの帰着にしよう。
おしまい。