2010/10/初版、2019/06/12改訂
T98-NEXTで作るPC-98仮想空間
往年の国民機NEC PC-98がDOS/V Windows空間に蘇る。
テスト環境・Windows10-x64(ver21H1)
用意するもの
 1.T98 NEXT
  http://akiyuki.boy.jp/old/t98next/
  T98-NEXT 13.1th Beta(2002/01/25 UpDate)
    Vista、7用のBeta版もありますが、作者の環境では上手く作動しませんでした。
  T98-NEXT TOOL
 2.NEC98用MS-DOSシステムディスク
 3.PC98実機
  (Windows95か98がインストールされているとDOS/V機とLAN接続出来るので下記4は不要です)
 4.PC98用1.2MFDに対応したUSB接続などの3モード対応フロッピーディスクドライブ
 5.DiskExplorer
  https://hp.vector.co.jp/authors/VA013937/  

準備
 1.PC98の実機からBIOSを取り出す。
  T98-NEXT TOOLに入っているROMMAKE.EXEとNFDMAKE.EXEの二つをPC98にコピーをする。
   ROMMAKE.EXEを実行。
   SOUND.ROMは機種により無い場合やBIOS設定で取り出せないこともあります。
    PC98のBIOS呼び出しはHELPキー+リセットで開きます。
    ここでサウンドは使用するに設定し、再度ROMMAKE.EXEを試してみて下さい。
    T98-NEXTからは、無くても音は出ました。
  作者環境ではBIOS.ROM、FONT.ROMは必需です。これがないとMS- DOSは 起動しません。
 2.NEC98用MS-DOSシステムディスクのディスクイメージの作成(PC-98機で実行す る)。
  MS-DOSシステムディスクの#1をフロッピードライブに挿入
  NFDMAKE.EXEを実行。
   ディスクイメージ・ファイルの#1が出来たらディスクを#2と入替え#3・・全てのディスクイメージを作成する。
   MS-DOS5.0なら5枚分のイメージファイル、MS-DOS6.1なら8枚分のイメージファイルを作成する。
   作成したファイルは新しいFDで各々保存するか、LAN接続でDOS/V機にコピーをする。
仮想ドライブの作成(Windows機)
 1.T98-NEXT 13.1th Betaのインストール
  next_rb131.lzhを適当な場所に解凍すると、ROM、DEVICE、DOCのフォルダが自動作成されています。
  ROMフォルダに準備1で取り込んだBIOSファイルをコピーする。
  NEXT.EXEを実行する。
  初期画面
  
2.初期設定
 マザーボード設定
   実機BIOS使用にチェック、その他はデフォルトで起動します。
  
 デバイスマネージャ
  全て○を確認。○が付いていない場合は使用ボタンでセットをする。
  
 DISKタブを開く
   
  HD DRIEVでハードディスク内にT-98 NEXT仮想領域を作ります。
  Newボタンをクリックします。NEW HD IMAEが開きます。
   
  容量を変更します。CD1枚程度にすればCD-Rに保存できます。
  
  STARTボタンをクリックします。適当な名前を付け保存します。ここではMSDOS50と付けました。
  
  領域の作成が始まります。
  
  これで領域は完成です。
  領域を作成したら、Settingから適当な名前に変更しましょう。
  名前は適当に付けて下さい。
  ここではMSDOS5.0を入れましたのでMSDOS50 HD Imageと付けています。
  
MS-DOSのインストール
 T98-NEXTそのものにはOSは含まれていません。
  次に先ほどPC9801実機で作成したMS-DOSシステムを、この仮想領域にインストールします。
  MS-DOSシステム・イメージファイル#1から入れます。
  
  先にPC98で作成したイメージファイルを選択します。
  ここではDOS50#1.NFDを選択します。
  
  選択するとイメージファイルが読み込まれますので、電源ボタンをクリックします。
  
  電源投入で別窓に通常のMS-DOSが開きますので、インストールを始めます。
  
  ここから先、この窓ではキーボードで操作して下さい。
  
  
  
  イメージファイルを入れ替えるときには、必ずEjectボタンを押してから差し替 えて 下さ い。
  
  昔を思い出しながらインストールして下さい。FD1枚のインストールは1秒程度です。
  全てのシステムがインストール出来たらリセットします。
  立ち上がるとMS-DOSがインストールされ、MS-DOSシェル状態になります。
  後は、通常のDOSコマンドで使用出来ます。
運営
 DOSコマンドでファイルの出し入れは面倒です。
 そこで、DiskExplorerを使います。
 ※T-98NEXTとDiskExplorerの二重起動は出来ません。必ずどちら か一 つの み起動して下さい。
 仮想領域のファイルをExplorer感覚で操作出来ます。
 T-98 NEXTで作成したHDDイメージファイルを開きます。
 ここではdos50.nhdを開きます。
  

 T98Next HDDでOKボタンを押す。
  
 仮想領域のファイルが表示されます。
 エクスプローラーなどから必要なファイルをドラッグでコピペすれば入ります。
 ここではRayと言うソフトをRAYフォルダに、そのデータファイルをRAYDTとしています。
 インストール不要のソフトなどは利用するファイルをコピーし、T98のプロンプト上から実行するだけで起動します。
  
それでは実行しましょう。
DiskExplorerを終了し、T-98Nextを立ち上げ、T-98Nextの「電源」をONにします。
中止するときは「電源」をOFFにします。「電源」OFF後、「再開」ボタンで中止し た時 点から再開出来ます。
 初期画面
  
 プロンプトからRAYフォルダに変更
  

RMENUを呼び出した画面です。
  

ファイルを選択します。
  
これがRayです。
  
フル画面の中での動作です。
  

 一度、この 環境を一つのホルダーに作成し、 この ホルダー毎コピーすれば、他のPCでも簡単に作動します。
  ※全て自己責任で行って下さい。